写真の加工はアリ?ナシ?「写真」の本質について考えてみた

どうもこんにちは。
スギタカメラの杉田(@coppe61318)です。

 

Twitterで見かけたこちらのnoteの記事。

この記事の中では、「加工した写真の自分こそ本当の自分」という内容の主張が出てきます。

とても興味深かったので今回はこの記事の内容をスギタカメラなりに分解してお話をしていきます。

スギタカメラは加工をします!

加工は、レタッチ・修正・現像と言い換えられます。

加工というとやりすぎな印象を持たれがちですが、私はよく「レタッチ」という言葉を使いますので、ここでは「レタッチ」も同一の言葉だと考えてください。

私のレタッチに対する考え方は以下の通り。

 

 

 

セルフイメージに近づけることや、普段と違う顔を普段に戻してあげることは普通にやっていますし、撮影時に邪魔なものを消すことも普通にやっています。

 

汗・乱れた髪の毛・処理しきれてない顔回りの毛・汚れやごみなどを消すこともあります。

肌をトゥルンとさせることもあります。

口角を少し上げることもあります。

ほっぺたを少し上げることもあります。

左右の目の大きさをそろえることもあります。

眉毛を整えることもあります。

女性に限り、胸の位置を少し上げることもあります。

お尻の形を整えることもあります。

 

ちなみに体を触るときは少しだけですよ。

ご本人も気づかないレベルの変化で「何が違うかわからないけど、なんか印象良くなった?」と思う程度に触ります。

お騒がせ歌姫みたいなバレバレ加工は絶対にしません。

 

メイクや服装、ヘアスタイルなどで印象を良くしようとするのに、どうして写真に限っては印象を良くしようとしてはいけないのか?

これは謎でしかないと長年思っています。

不自然に見えるレベルになってしまうとこれは話が変わってきますので、あくまでも自然な範囲の加工ですね。

写真の中の人と実像がイコールになればOKなんです。

 

実際の加工をお見せします

例えば、よくやっている加工はこんな加工です。

これは整える作業になります。

邪魔なものを消して、少しだけ瞳の透明度を上げたものですね。

 

 

余談ですが、プロカメラマンさんの納品写真を見た時に、こういうあきらか邪魔な髪の毛でも消してない人もいるんです。

汗とか、ムダ毛とか、ノースリーブを着た女性の脇肉とか、ちょっと気にかけてあげたらいいのにと思うことはあります。

これは加工というより気遣いに近いかと。

私はそういうのが気になるので、できる限り整えます。

あえて残しているのかもしれませんが…

自分は写らない方が良いものはササっと消してあげた方が親切と思ってしまう質です。

 

 

全体的な作業をお見せすると、こんな感じです。

印象を良くするための加工です。

 

 

 

 

この時丁度お肌のコンディションが最悪だったので、お肌の吹き出物をきれいにし、写真全体の明るさを上げました。

若干猫背を直し、口角をほんの少し上げています。

ほうれい線も薄くしてますね。

 

これだけのお手入れで、印象がかなりさわやかになります。

もともとさわやかな方なのですが、年末で飲み会ばかりで少し体も疲れ気味だしコンディションも悪め…

というところを戻してあげた感じです。

 

 

アウトな加工はこんな加工。

アプリで撮影しました。

 

あ、これ私ですね。

誰ですか!?状態。

30過ぎた人とは思えないトゥルン感です。

これはアウトオブアウト。

なぜなら実像と全く結び付かないから…。

(これだけ変えるとなんだかみじめにすらなってきます)

こういうのをSNSで公開したりプロフに設定し始めると、痛い人認定されるのでお気を付けください。

 

加工を嫌悪するカメラマンは本当に加工をしていないのか

加工論争は本当にとどまることがなく、以前もSNSだか雑誌だかで、加工を認めない勢のカメラマンの主張が声高に叫ばれていたことを覚えています。

いわく「写真とは真実を写すもの。加工をしては『写真』ではない!」。

言い方は違えど、複数人のカメラマンがこのように主張をしていました。

 

同じ職業の杉田から見ると、それはとても滑稽な主張に見えたんですね。

 

「自分は撮影した写真を確実に撮って出し(撮ったままの状態)で納品するぞ!」

と、ポリシーとして持っているのは良いと思います。

自分の流儀なら、自分で貫き通せば良いです。

ところがそれをほかのカメラマンさんや、加工をしてほしいと思っているお客様(被写体)側に押し付けるのはなんだか違うような気がしていたんですよね。

今もそれは変わりません。

 

プロカメラマンが加工を悪と声高に言うから、なんとなく加工は悪いものだと思ってしまった人も多いのではと危惧しています。

 

 

ところがです。

プロフィール写真にしろ、風景写真にしろ、色味の補正やサイズのトリミングのような軽い加工は日常的に行われています。

フィルム写真の時代から加工の技術はありました。

写真は絵画の変わりとして登場したものなので、昔はそれこそ絵具と筆で加工してたんですよ。

 

 

直接的に写真に手を加える加工作業をしないにしろ、カメラの設定次第で撮れる写真は変わってきます。

レンズにつけるフィルター、ライティング、使用するレンズでも印象操作は簡単にできます。

プロカメラマンはその辺のことを良く知っているので、設定や使用する周辺アクセサリで思い通りのイメージを作り上げていきます。

それは「加工」には分類されないの?と私は思ってしまうわけです。

目で見た印象とだいぶ違う世界を創っているわけですから。

加工と言っても良いレベルのものだってあります。

 

あくまでも私の意見というか憶測ですが、加工反対勢のカメラマンさんも、上記のような印象操作はやっていると思うんです。

なので、少なくとも間接的な加工はしているのではないかと考えます。

 

実像と結びつくレベルの加工なら、全然OKと思うんです。

メイク・服装・ヘアスタイルを整えるのと同じレベル。

私は全く問題ないと思います。

 

 

むしろ加工した写真が気に入って、加工写真に実像を近づけようと努力している人もいます。

こうなると、もう加工写真が加工なのか真実なのか曖昧です。

 

 

さて。白熱してしまいましたがまとめに入りますと。

加工はアリナシ問題については人それぞれ考え方があるのでどちらとも言えませんが、私はアリだと思っています。

ただ、一部ナシ加工もあります。バレバレの加工は自分的にはナシ。

 

そして写真の本質とは、その人や風景、物のイメージを操作するものであると考えます。

だから実像とかけ離れすぎることなく、雰囲気や印象がドンピシャであれば加工していようがしてなかろうがどちらでも良いと。

落としどころとしてはこんな感じかなと思います。

 

 

お伝えしたように、スギタカメラでは加工します。

突発的なニキビを残しておいても良いことがありませんし、写らなくても良いものが写っていても邪魔なだけ。

飲み過ぎてむくんだ顔をむくませた状態で残さなければならないなんてことないんです。

だから、普段のあなたに戻す+好印象を少々追加させていただきます。

 

もしどうしても加工が嫌と言われる場合はおっしゃっていただければ、無加工状態でお渡しします。

その時はご相談くださいね。

 

 

それでは、今回も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
また次の記事でお会いしましょう!

contact
お問い合わせ

プロフィール写真撮影、結婚式やイベント・パーティーの撮影
猫・その他ロケ・出張撮影の関してお気軽にご相談ください。

このサイトを広める